TwitterとTumblrとブログと[3]
ミニブログの Twitter と Tumblr にはソーシャル性の高い機能が搭載されています。しかもとても緩い。今回は、このソーシャル性によって何が起きているのかを考えてみました。
昔は良かった
戦後まもなくの日本では近所の関係は今よりも強かったそうです。これは単純に仲が良かったということもあるかもしれませんが、それよりも情報共有という部分が強かったと聞きます。
それこそメディアというのが今ほど普及していない時代です。電波塔である東京タワーだってまだ建ったばかりか、もしくは建設中だったり。
現在では、地球の裏側の事件でさえお茶の間で知ることが出来ますが、そのころではまだまだの状態だったと聞きます。
何の本だったか忘れてしまったのですが、とある本には「生きるために情報が必要で、そのためにコミュニティを強固なものにした」的なことが書かれていました。確かにそうなのかもしれませんね。
さて、この情報共有のためのコミュニティ参加が、ソーシャル性と結びついてくるんだと思います。つまり、 Twitter も Tumblr もソーシャル性を持たせることで、なんとなくの横の繋がりで情報共有をしているんだと思います。
Twitterの情報共有
このシリーズの1回目のエントリー(TwitterとTumblrとブログと[1])で Twitter と Tumblr の違いについて書きましたが、ソーシャルの部分を取り入れた時に、この2つは領域の違いによって少し変わってくるのかなぁと思ってます。
Twitter の場合、そのネタの多くはリアル寄りであると書きましたが、ソーシャル性を持たせることによって、相手の状況の空気感といったものを知ることができます。
ちょうど井戸端会議みたいな感じでしょうか。同じ場所にはいるんだけど、全員とは話をしていないし、場合によっては自分だけの場合もある、そんなイメージです。
これをリアルの状況をネットの持ち込み、同じようにソーシャル性を持たせることで、地域性がなくなって新たなネットの繋がりができあがったように感じています。なんというか地理に関係のない地域性みたいなものがあるように感じます。
Tumblrの情報共有
そして Tumblr ですが、こちらはネットの情報が主な軸になります。これとソーシャル性が結びつくことで、この情報面で変化があると思っています。
昔の日本の地域コミュニティの場合、情報を得るためのものだったと思うんですが、ネットはそもそも情報量が多い。その中で、他人が面白いと思ったものを自分のスクラップブックに取り込んでいく。つまり Reblog することで、溢れかえった情報量をフィルタリングしているんじゃないかと思うんです。
Frickr で良さそうな写真を探すのは面倒だったりすることもあるんですが、それを Tumblr でつながっている人が POST している中から選ぶのであれば、最初の選択しの数を減らすことができます。もし、趣味があわなかったら別の人を Follow すればいい。
なんかそんな感じで情報がフィルタリングされているんだと思います。
ちなみにブログでも VOX などではソーシャル性を持っているのですが、どちらかと言えばポストする側の情報のコントロールに近い形で利用されている気がします。この辺りが Tumblr と VOX の違い。
緩いソーシャル性
mixi などの SNS は承認などがあってすごく堅い繋がりを維持しているんだと思います。これは SNS にはある程度必要かもしれないなぁと思うところでもあります。
これらの SNS に対してみると Twitter や Tumblr は非常に緩い繋がりなんですよね。でもこれがいい。なんで良いかというと、すぐに入れ替えができるから。そして知らない人ともつながりやすい。
ソーシャルでつながっているとどうしても、そのつながっている人たちでコミュニティの方向性が出てきてしまうんですよね。それはしょうがないと思うんです。
しかし、ミニブログ、特に Tumblr ぐらい緩いものだと非常に良い形で現れてくる。それはコミュニティの方向性が個人で拡散が出来ることだと思うんです。自分のさじ加減で、身内だけにする事も出来れば、全然別の人を取り込んでしまうことが出来る。その中で情報がフィルタリングされてくる。これが面白い。
知らない人でもTumblrの趣味がなんとなく合えばFollowしてしまう。そんな緩いソーシャル性が、情報をなんとなくコントロールできる緩さを生んでいるだと思います。
まとめ
ということでミニブログのソーシャル性にフォーカスして考えてみました。なんかこれ以上考えると、そもそもソーシャル性ってなによとか、SNS について触れていかないいけない気もするので、この辺で終わりにしておきます。
長々と読んでいただきありがとうございました。