2024年のDigital Marketing Trendについて考える:ソーシャルメディア編
あけましておめでとうございます。2024年になったので、デジタルマーケティングのトレンドについて、久しぶりなのでリハビリがてら少し書いていってみたいと思います。
TwitterからXへ
2023年はいくつか大きな変化があったわけですが、その1つが2023年7月にTwitterからXに変わったことでしょう。もともとXが好きなようで、テスラのモデル名なども含めてイーロン・マスクは使っていますがプラットフォームの名称が変わったのは1つ大きな変化でした。
また、名称だけでなく機能含めた仕組みも含めて様々な変革があったのが2023年でした。APIの制限から有償化、さらにはもともとTiwtter Blueとして提供した有償会員のスキームをアップデートし現在では2つのレベルで有償会員を展開しています。
この背景には2022年10月にイーロン・マスクがTiwtterの買収を行ったものの、当時は大赤字で運用されていたというところもあるように感じます。広告だけに頼らないキャッシュフローの確立やサーバに負荷だけかかるスパムユーザーやAPIの利用などにテコ入れした感じです。現状は上場を辞めてしまったため、ファイナンスの状況は不明ですが2023年の取り組みにより大きく変わったものと推察されます。
今後は通話機能などよりプラットフォームとして利用できるようにしていくといった話しもあり、2024年も様々な機能やサービスが展開されていきそうですね。これによりユーザーの利用がどう変化するかなどは今年も大きなポイントになりそうです。
Threadsの立ち上げ
Twitterのゴタゴタも色々あったタイミングでMeta社(旧Facebook)が2023年7月に立ち上げたのがThreadsですね。もともと作っていたものをAPIのゴタゴタなどあったために早めに立ち上げたのか、当時は機能としてかなり制限されていたものの、不安を感じたユーザーが使い始めたりとしたところが印象的でした。
しかし、現状はといえばアクティブ数はそれほど増えていない状況のようです。Similarwebの調査によると日別のアクティブユーザー数については7月-8月ではThreadsは一時的なもので、そのあと落ち着いてしまっているようです。
Threads App Usage Down 79% After a Month | Similarweb
実際に私自身の周りで聞いても若い人はThreadsなんですか?の人がまだまだ多く、一部のコアユーザーが一時的に使い始めたため、まだまだこれからという感じのようです。InstagramとThreadsをどう使い分けていくか、併用させる場合はどういう機能を実装していくのか、Threadsは今年使われるかどうかが重要な年になりそうな気がしています。
AIによるコンテンツの飽和
2023年はどこに行っても誰と話してもChatGPTなど生成AIの話という感じでしたね。私自身もAd:Techでそのテーマで登壇させていただくなどありがたいお話もありました。エンジンを提供する側としてそれが商用利用できるのか?といったところも1つのテーマではありますが、一方で既に始まっているのがコンテンツ生成の自働化・半自動化を生成AIを使っていくということです。
これにより簡単にSNSに対してコンテンツを投下することが出来るようになってしまいました。テーマを渡して、画像とともに定期的にコンテンツ投下していくプログラム自体が1日でChatGPTともに作れるようになってしまっているんです。つまり、有象無象の何かを伝えたそうで、何も伝わってこないなんとなく文章であるものがSNSに増えてしまっているわけですね。
SNSプラットフォーム側でどのような対応をしていくかというのはありますが、結構制限をかけていくのは難しいんじゃないかと思っています。先ほど触れたX(旧Twitter)のAPI有償化などは1つの方策だとは思いますが、これも突破しようと思えばそれほど難しくないので、、
ということで、このなんだかよく分からないコンテンツが2024年も増え続けていく状況になってしまうと思います。結果として利用者側がどう動くかというのが今年かなとおも思っています。個人的にはこれにより信用できるコンテンツをどう用意するかが重要になってきて、結果として自社のコンテンツ(ブログなど)が再度注目されるのではないかと思っています。
GenZはビデオが圧倒的
eMarketerの調査によると、GenZのSNSのアクティビティで最も多いのはビデオを見ることだそうです。YouTube、Instagramのリール、TikTokはもちろんのこと、X(旧Twitter)でも長尺の動画もアップロードが可能になりました。
そして何よりもショート動画が前提になってきたというところも2023年は多きかったように感じます。もちろんこれまでもショート動画があったものの、YouTubeの検索などもショート中心に結果を出すようになっていたりと、ショート動画があっての長編動画というところになったように感じます。なんとなくYouTubeはショート動画を見て興味がある長編を見るという流れを作っていますね。
また、サイレント視聴にも気をつけていく必要があります。少し前の調査ではありますがVerizonとPublicis Mediaの調査によるとUSの92%が音を消してモバイルで閲覧しているとのことです。(Mobile Videos Often Watched Without Audio, Study Finds | Next TV)
これによりキャプションを付けて内容を理解できるようにすることが重要になってきます。ということで、SNSへのコンテンツの投下も動画でキャプション付きで興味を引き、そこからコンテンツに誘導というのが重要になってきそうですね。
企業はどこにリソース投下するのか?
Hootsuiteの調査によると企業がSNSのどこにリソース投下をしていくかの変化がでてきているようです。TikTokやLinkedinなどは増え、X、Pinterest、WhatsAppは減っているようです。
この状況が正しいかどうかは置いておき、ROIを正しく評価し、自分たちの顧客がどこにいるか?がより重要視されるのが1つのポイントのような感じがします。
また、少しずつ増えてきているのがDiscordの企業利用です。企業が自身の顧客とより濃く繋がる手段の1つとしてDiscordをトライアルし始めているところが増えてきています。また、特定のサービスをローンチする際のサポートツールやNFTとの組み合わせのトライアルなどを実施しているところもあります。Starbucks、Porsche、Gucci、Pradaなど大手ブランドも様々なトライアルを2022年あたりから始めており、NFTも落ち着いてきたと言われている中、2024にDiscordの利用がどう変わるかは注目したいところです。
まとめ
このDigital Marketing Trendシリーズのポストがどの程度つづくかは不明ですが、まずはソーシャルメディアについて2024年のトレンドというか私が気になっているポイントを整理してみました。少しでも参考になれば幸いです。