Long Tailの次はSlow Tail?

Eコマースサイトの場合、売上を目標に掲げているため「どのくらい流入させて、どのくらい売上げたか?」という指標が運営のポイントの1つになってきます。

この数字を追いかけていると、どうしても流入させたセッションでの売上げばかりを気にしてしまうんですよね。そんなところでJakob Nielsen博士のAlertboxで下記のような記述を見つけました。

75 %の顧客転換が 24 時間以内に行われてはいるが、残りの 1/4 はもっと後に行われている。90 %に到達するまでにはユーザが広告をクリックしてから 12 日もかかり、95 %まで到達するのは 4 週間もかかる。
Alertbox: Slow Tail:訪問から購入までのタイムラグ(2005年9月6日)

顧客転換とは「顧客がサイトのコンバージョンを達成した」ということで定義しているそうです。

上記調査によるとサーチエンジンから流入して顧客転換したユーザーのうちの半数が28分以内にコンバージョンに至っているとのこと。

逆に顧客転換したユーザーの25%はかなり時間がかかっているんですね。この部分をスローテイル(Slow Tail)と呼んでいるようです。

プロモーションとの結びつけ

ユーザーが検討段階にある場合はそのセグメントに対しアプローチは難しいので、直接的な対応をしにくい部分はあります。ただ、対策が何も出来ないわけではありません。

最近のWeb解析ツールでは、プロモーションと結びつけるなどして再来訪を計測できるものが多くなっています。私の関わっているサイトでも、Web解析ツールを使って2~3日後や土日明けが多くなるケースなども発見されています。

こういったものをうまく利用できれば、どのプロモーションをきっかけに流入したかが再来訪時に判断がつくようになり、レコメンデーションサービスへのフィードバック、そしてお勧めする商品やサービスも変わってきます。

まとめ

Long Tailと違ってSlow Tail自体はもともとリアルでもある現象のはずなので、ネットだからだ~と盛り上がることではないのかもしれませんが、ネットだからこそ行動をトレースしやすくなったことも事実です。

どこまでを効果、どこまでを誤差とみるかはサイトや商品によってかわるかもしれませんが、コンテンツの有効期限などもスローテイルがあるということを頭に置いて細かい設定に少し気をつけておくことが必要かもしれませんね。

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