Webアクセス解析からアクセス解析へ
mixiはPCの携帯が伸び悩んでいく中、携帯のPV数はのびているようで、全体としてみれば増加傾向は変わらない。(ミクシィ中間決算、mixi会員数は約1,190万人。PVは携帯電話がPCを上回る)
ちょっと古いですが、まぁ、そんなわけで既に一部ではPCだけでは好調かどうかの判断は難しいものも出てきているわけです。
ネットがよりいっそうインフラ化していくにつれて、様々なデバイスによるアクセスはより多様化してくるんだと思います。それはPC、携帯以外にも様々なものが増えていくるかもしないですよね。
ユニークユーザー評価の破綻?
様々なデバイスによるアクセスによって、今のCookieだけでユニークユーザーを管理する方法というのは破綻してきてしまうと思っています。これだと単一チャネルでしか評価が出来ないからです。(もちろん現状もブラウザベースですが)
そして、マーケティングを考えた場合に、単一チャネルだけの接点をもってアプローチしていくことも危険だとも言えるんじゃないかと。
レコメンデーションについても、全ての嗜好属性が反映できなくなってしまいますし、告知される最適なタイミングがわかったとしても、それが別チャネルからのアクセスになり単一チャネルの場合、機会を逃してしまいかもしれません。
何より、購入履歴など有用なデータがチャネルごとにバラバラになってしまうことは非常に問題でしょう。
マルチチャネルでの認知
そして、上記のような課題はマルチチャネルでの同一のユーザーのアプローチを全て一貫して管理出来るようになると良いんだと思います。
これが統合マーケティングの考え方です。そして、これらについては、Webだけではなく、コールセンター、リアルなども含めたものが重要になってくると思います。
特にリアルの店舗を持つ企業にとっては、非常に重要な意味を持ってくるんだと思っています。
これはネットが他のメディア(新聞やテレビ、ラジオ)などと肩を並べるメディア、つまりインフラになることで、その重要性は高まるんじゃないかと。
まとめ
現状はWebのデータが取り易いということで、Webのアクセス解析は非常に興味も高いものとなってきています。
しかし、実際には「Web」の部分を取り除いたアクセス解析こそが本来の目的なんだと思っています。
そして、それの実現は単一のサービスというわけではなく、様々なサービスを有機的に組み合わせることで、それぞれの会社が自社に合わせたシステムを組み合わせていくんだろうなぁという気がしています。
中期的な視点でいけば、各デバイスのユーザー特定を共通化することは出来ないので、多分、会員化によるサービスというのはさらに加速するんじゃないかなぁと。
長期的にいけば、どのデバイスを使ってもシームレスにデバイス間での利用者情報が共有出来るようになり、会員認知をしなくても十分にマルチチャネルでの認知ができるといいなぁと思ってます。
ということで、Webアクセス解析からアクセス解析へのシフトがどこかで起き始めているかもよというエントリーでした。
chibirashka
以前、マルチデバイス(PC、ケータイ、クルマ、PDA)での会員サービスに携わったことがありましたが、その時は、平たく言えばワンソースマルチデバイスで、もちろん会員DBでの管理でもあり、クルマの状態をベースにしたCRM的な側面もあったので、そういう意味では「どのデバイスを使ってもシームレスにデバイス間での利用者情報が共有出来る」はずなのですが、個々のデバイス別PVくらいは取得していた気がするものの、ただの数字の報告でしかなく、どういう使われ方をしてるかとか、全体を俯瞰して傾向を見るようなことが出来ていなかったような気がします。。もったいなーい!そもそも、「IISの生データがなんちゃらかんちゃらで(?)ログ見るの大変だから・・・」とか言われ、まともにアクセス解析することもできなかったような気が・・・。みんなが重要性に気づく、というのにはなかなか時間がかかるのですね。。。
あんけい
すごい!マルチデバイスのサービスに携わったことがあるなんて!確かに、様々なサービスを統合して…と考えると面倒なんですよね。ログから直接さらうとなると、また、大変だったりするので。
マルチで見ていくためには、タグ型とかパケット型とかでソリューションを区別するのではなく、ハイブリッドでデバイスに合わせた分析を行っていくことになるんだろうなぁと思ってます。
最近はsalesforce.comなんかもOmnitureの製品と連携できるようになってきています。こうすると通常の顧客管理とサイトのアクセス管理がシームレスに出来るようになるんですよね。