タイムシフトを作り出す

情報が溢れている。とにかく溢れている。総務省の発表によるとインターネットが普及し始めてから情報の接触量はものすごい勢いで増えているとのこと。

アテンション・エコノミーなどという言葉も最近では耳にするようになりましたが、人が情報に接する時間は結局有限なわけです。

消費者が接する情報量の推移(平成18年版 情報通信白書より)
消費者が接する情報量の推移

接している情報がキャパの範囲内だったりする方もいらっしゃいますが、多い人ではもうオーバーしてしまっている人もいる。そうすると実は情報を取捨選択する必要が出てくるわけです。

その方法は多様にあります。ニュースはYahoo!のトップページのトピックスからしか取得しない方法もあれば、自分と波長の合うブログをRSS購読する方法だってあります。もちろん、新聞や雑誌、テレビからの情報だけを利用することもできるわけです。

意識的にツールを使う方法もあれば、人間は意識しているもの意外を無意識にフィルタリングすることが出来るので、そういったことで情報を制御してしまっている場合もあると思います。

時間をずらす

情報のフィルタリングとあわせて、情報の接する時間をタイムシフトするという方法があります。

最近のHDDレコーダーなどは番組を取りながら後追いで鑑賞することも出来ます。例えば1時間のドラマを10分遅れぐらいでCMを飛ばしながらみると、終わる時間は同じであっても、最初の10分を別の時間に使えることになります。

インターネットでもこういったタイムシフトの考え方が必要になってきているのかなと思っています。映像系でいえばGyaoなどは会員登録をすることで、見ていた動画を途中で止めて別の時間に見直すことができます。

はてなブックマークなどを見ると、タグで「後で読む」などのタグが付けられていることが結構あります。これは、別の目的でインターネットを徘徊していた時に、ちょっと興味があるので後で読もうと付けられているのだと思います。

Pushするためのタイムシフト

特にEコマースサイトを考えた場合、このタイムシフトの機能は大事じゃないかなと思っています。企業は利益をあげることが最終目的なので、コマースサイト内で何かしらのプッシュをすることがあると思います。

タイムシフト

図の右側は青い部分がEコマースなどサイトに時間を割いてくれている部分としてみてください。グレイの部分は埋まっている時間、白い部分は開いている時間です。青い部分においてユーザーがサイトにアクセスした時に、企業として何か新しい提案をすると思います。これがピンクの部分になるのですが、新商品の告知であったり、別商品のプロモーションだと思います。

こういった新商品の告知であったり、別商品のプロモーションは少なからず時間を消費します。ただし、場合によっては図のようにすぐにそこに食い込ませるにはちょっと時間がない場合があります。無理やり入れ込もうとすることで、知って欲しいことも知ってもらえない場合もあるわけです。

そうした場合にちょっとブックマーク出来る機能があれば、後で思い出した時にチェックをすることが出来るわけです。これがタイムシフトです。

まとめ

今後、情報がさらに増えていくことで、時間取り競争はますます過激になっていくことになると思います。ただ、そういっても隙間時間はまだまだあります。消費者が企業と接したタイミングだけで時間の取り合いをしてしまうと大変です。そこで、タイムシフトが出来る機能を用意して、そこに自分のたちの時間を作ってもらう。

そういう、タイムシフト的な側面をもった機能が今後より一層必要になってくるのだと思います。

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