基礎数字を関係者の頭に入れておくこと
「あなたの関わるサイトの新規とリピートの訪問割合はどの程度で、コンバージョンになるとその割合はどの程度になりますか?」
これを即答できればきちんと運営にコミットして関わっている方だと思います。しかし、こういった数字を関係者全員で同じ数字が頭に入っているでしょうか?
ビジネスにおいては数字が不可欠です。そして、その数字にどう変化が起きているかを知り、アクションに移していくわけです。ということで今回は基礎数字を頭に入れていおくことについて少し書いてみます。
基礎数字を頭に入れておく
私も以前に働いてた(といってももう10年も前ですが)の上司によく言われていたのが、基礎数字を頭に入れておくことです。自身で分析を行っている時や誰かが作成したレポートを確認している際に、データの変化や間違いに気付けるかどうかはビジネスの速さに大きく関わってきます。
頭に基礎数字が入っていると「あれ、この数字若干大きい気がするな」とか「この数字は妥当かな」といった数字を見た時に違和感を感じるようになるわけです。また、分析時には複数のデータを繰り返し見ていくことになりますので、そういったシーンでも基礎数字が頭に入っていると早いわけです。
先日、弊社が開催したイベントにてCrocsの木村様と対談をさせて頂きました。細かい内容はリード先の記事をご確認頂ければと思いますが、その際に「データ・ドリブンな組織にしてきた工夫」についても少しお伺いしました。
顧客データを「次」にどう生かすのか? クロックス・ジャパンのEC戦略|マイナビ IT Search
実際に木村様が実施されたのはクイズを実施したとのことです。週次の定例などでサイトの数字についてのクイズを出すことで、メンバーの数字を見る文化を作っていったそうです。データ・ドリブンな文化を作っていくのはなかなか難しいこともあるのですが、こういったところはどの会社でもすぐに実施できるのではないでしょうか。
どういった数字を確認しておくべきか
では、どういった数字を確認しておくのが良いのでしょうか。私がコンサルに入った際に必ず見ている数字を参考までに列挙してみます。
- 頭に入れておきたい基礎数字
- サイト全体のトラフィック(日別平均、月別平均)
- 主要コンバージョンの数(日別経金、月別平均)
- 主要コンバージョンのコンバージョン率(月別平均)
- 広告、メール、ダイレクト、その他のおおよその流入比率
- デバイス別(PC/SP/App)のトラフィック比率
- 新規訪問、再訪問の割合
- 新規訪問と再訪問のコンバージョンの割合
- 平均購入単価/平均購入点数(ECサイト)
- 平均ページビュー数(メディアサイトなど)
- コンバージョンのリアルとネットの割合
この他にも業態によって色々あったり、担当領域はもう少し深掘りしておいた方が良かったりもしますが、まずは上記から始めるだけでも違うと思います。
まとめ
前回のエントリでも少し触れましたが、データ・ドリブンな組織文化を作っていくのDigital Transformationを考えていく中で非常に重要な要素ではあるものの、実際は難しいものです。
普段から数字に向き合っている方は当たり前と思うかもしれません。しかし、チームメンバーに上記の数字を質問してみてください。文化を作るためには1人で実施していくだけではなく、関係者全員で意識をもっていく必要があります。
まずは皆が基礎数字を頭に入れるところからぜひ始めてみてください。