次につながるアクションを念頭に

exoimperator
データを見るのは楽しい。特にこれまで見ることのできていなかったデータを見れるようになった時は楽しいものだ。何時間でも見ていられるような気がする。これで俺はこのサイトの全てを理解している、このトラフィックが増えることも下がることも全て自分の手のひらの上。

…しかし1ヶ月も経つと気づく。「あれ、データ見ていただけで何も進んでない…この1ヶ月何してたんだっけ?」

そうなんですよ。データを見れるようになることで楽しいものの、結果としてデータを見ることが目的になってしまうんですよね。

ウェブ解析のデータはあくまで手段

結局のところデータを見る際はどんなアクションを取れるかが整理されていないとデータを活用できないんですよね。「新規とリピートの割合がわかりました!」ではその数字はなんの意味も持ちません。

「新規獲得率を増やすための課題を知る」という目的があれば、もう少しアクションが取りやすくなります。しかし、さらにもう一歩進んでも良いかと。新規獲得率の改善は、サイトへの誘導部分、サイト内のフローなどが改善のポイントになってきます。

サイトへの誘導であれば、具体的に取得できている広告チャネル別にどういった特徴があるのか、獲得率が悪いものはないか?といった視点を確認していくわけです。そうすることで、獲得率が悪いチャネルへの投下を下げ、他に回していくといった具体的なアクションが実施できます。

何ができそうかというところを想像しておくことで、データに対してもう一歩踏み込んでデータを見ていくことができるわけです。

それってコンテンツ戦略だよね

最近、サポートをさせて頂いているある協会で、その業界でのウェブ解析の標準化についてディスカッションしてるのですが、その際に協会側の方から「それってコンテンツ戦略ですよね」といったコメントが挙がりました。

次にどんな「アクションが取れるか」「顧客にどんなメリットを提供したいのか」つまりそれこそがコンテンツ戦略になってくるんですよね。そうすることで解析ツールで何を評価したいかが自然と見えてくるわけです。

解析ツールは受け身です。あくまでサイトの構造やそこに埋め込まれた解析ツールのトラッキング条件によって計測できるだけなんですよね。つまり結果しかデータにならないんです。そしてデータ量も多いと。だからこそ、目的を持った構造を提供し、データ計測を行っていかないと、そのデータの意味も半減してしまうわけです。

まとめ

先日のエントリでKBO Treeについて書きましたが(KBO : Key Business Objectives Treeを作る)、まさに目的を定義するための1つのアプローチだと思っています。戦略をきちんと定義する、次にできそうなアクションを想像しておく、それこそがデータを活用するポイントです。

データが取れることで一喜一憂…しても良いのですが、その先にあることをきちんと見据えていくとさらにデータが活用できると思うわけですよ。

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