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KBO : Key Business Objectives Treeを作る

2018/05/03

たまに指標を何をとったら良いのかわからない、結局のところどんな指標で評価をして良いかわからないなどといった話をお伺いすることがあります。これほとんどがきちんとビジネスゴールと指標の紐付けが出来ていない、もしくは、関係者でそれらを共有できていないことに起きていたりします。

Adobe Analyticsのツール導入をし、かつ、コンサルティングが入る場合は必ずKBO Treeを整理します。導入以外のプロジェクトでも明確でないと判断した場合は作成します。…で本日はこのKBO Treeって何なのかって話です。

KBO Treeとは

KBOとはKey Business Objectivesの略で、ビジネスゴールをブレイクダウンしていって、そこからきちんと<やるべきこと>を落としこんでいったものです。よくKPIツリーを作るという話もありますが、似たようなものですが、KPIは何をすべきかが明確であるからこそ整理できるもので、その前段といっても良いかもしれません。

重要なのは「ビジネスゴール」から導き出すことと、「関係者の意思疎通を促すためのもの」であり、それぞれが「関係性を持っているもの」とするのが良いかと思います。

下記はあるメディア系会員サイトのKBO Treeの例です。

ビジネスゴールからのブレイクダウン

KBO Treeは必ずビジネスゴールから導き出していきます。これを安易にサイトゴールとしてしまうと感覚でノードのトップを決めてしまうことにもなり、かつ、ビジネスとして何が良かったのかが評価出来なくなってしまいます。もしくは、自身が良かったとしても、関係部署にビジネスゴールとの紐付きがないと全く説得力の無いものとなってしまいます。なので、必ずビジネスゴールから落とし込むこと。

実はこれ意外と苦労します。ビジネスゴールなんて普段は考えずにサイト運営されていることも多いからです。また、通常評価を行っている内容よりも少し広い範囲で考えていく必要があるためです。

少し大きな会社だと部門のゴールがサイトゴールになっていることも多くありますが、その際も改めてビジネスゴールから整理することをお薦めしています。そうでないと結局、他部門と会話が出来なかったり、折角他部門のKPIへの貢献をしているのに、それを見落としてしまう可能性もあるためです。

ビジネスゴールとは基本は<お金が動くところ>です。どこがあがるとお金が動くのかを考えると分かりやすいです。例えばネットの証券会社を考えてみましょう。「証券会社のゴールは?」と聞くと「会員獲得」といった話があがることがありますが、会員獲得では証券会社のお金は動きません。実際には証券取引がありそこで約定することでその手数料が入るわけです(細かくは色々ありますが)。

なので、サイトゴールとすると「会員獲得」が分かりやすいコンバージョンのポイントとなりがちなのですが、本来は「取引の実施」を捉えたうえで、それを上げるための1つとして顧客ベースをあげる、会員獲得があるわけです。

ということでKBO Treeを整理する時は…

ビジネスゴール ≠ サイトゴール

で考える。

KPIとの紐付けはTreeを作ってから考える

ビジネスゴールからブレイクダウンする内容は指標は意識してなくても良いものの<上がる>または<下がる>ことで評価が出来るものを意識しておいた方が良いです。ただ、KBO Treeを作成する際はそこまで指標を意識することは必要ありません。

なので文言として「◯◯の向上」「◯◯の最大化」「◯◯の削減」といったものがブレイクダウンした項目に入ってくることが望ましいです。そこからより具体的に「じゃ、それはどうやって測定する?」につなげていくわけです。

あとはそれぞれの項目に対してKey Value Driverを検討していくと具体的に何を評価していくべきかが見えてきます。Key Value Driverとは、どんなことを実施していくと<上がる(下がる)>を実現できるかのキーとなるものですね。

結局のところ

KBO Treeは何かといえば「風が吹けば桶屋が儲かる」をビジネスゴールで可視化していくことです。どこのトリガー引けば、どこがあがるんだっけ?をきちんと紐付けて整理をしておくことなんです。

繋がりがを可視化していくことが重要なので、その体裁を1つのノードから発生するツリーにこだわる必要は全くありません。ビジネスゴールは1つではないこともあるので、そういう時は2つ作れば良い。途中で一緒になるものがあれば一緒にすればいいんです。(上記の例がまさにそうですね)

重要なのはどれが上がる(下がる)と何が影響受けるのか、そして、それを関係者できちんと共有しておくことなんです。そして優先順位をKBOをもとに話せるようになるとベストです。

留意点など

KBO Treeは社内での意思疎通などにも利用されるため、言葉は分かりやすく、社内で通じる言葉で記載すべきです。一般的に使われる言葉よりも、その会社にあったものにすべきです。また、関係部署のゴールを出来るだけ網羅させた方が良いです。その方が実際の紐付けの話をする際に整理されます。

また、上位の概念は網羅性がある程度求められますが、必ずしも全てを網羅する必要がありません。なぜなら全てを網羅して実施すべきことではないケースもあるためです。どちらかと言えば重要なものをきちんとまとめてあげるという感じでしょうか。感覚的な部分もありますが<うまく言葉でまとめる>ことが重要です。

まとめ

KBO Treeについては絶対整理した方が良いです。私がこれを作り、利用し始めたのは2011年ぐらいかと記憶していますが、そこからずっと作り続けています。7年近く続けられるほど重要なんです。

いきなり指標に入ると迷子になります。指標迷子です。そのうちなんでそれ見ているのか分からなくなります。なのできちんとビジネスゴールとの紐付きを整理することをお薦めします。

「こんなもの作らなくても理解できている」とおっしゃる方もいらっしゃいます。それは素晴らしいことです。…がそれを関係者全てで同じ認識になっているでしょうか?試しにチームでトップノードだけ決めて個々で整理してみてください。それで全て同じものが作れたら素晴らしいチームです。誇って良いです。でも実際は難しいと思います。何度か触れましたが、意思疎通を行うツールでもあります。そういった意味でもこれをチームで同じものを共有していることは重要です。

よく顧客視点での整理から解析に入っているケースがあります。いわゆるカスタマージャーニーもそうです。これも重要です。重要ですが顧客視点だけを整理するだけではビジネスゴールは残念ながら達成できません。両方のバランスをもって評価・分析していくことが重要だったりするわけです。

ということで作ったことがなければ、KBO Treeを作ってみることをお薦めします。


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