サイト滞在時間って正直使うの難しいと思ってます。ほかの指標と違い、評価するセクションの目的が見えてないと、どう評価するかもわからないという大きな壁が…
例えば、コマースサイトやサポートサイトのような場合、一概にサイト滞在時間が長い方がいいとは言えないわけです。むしろ目的を達成するなら、短い方が顧客満足度も高いわけはずです。
逆にメディアサイトの場合は、長く滞在していろいろなコンテンツを見てもらいたいわけです。
平均滞在時間の変化として大きくなれば…ということなんですが、セッションの最後のページは計測ができていなかったりもするわけで。。そう考えると平均ページビューでいい気がしてしまうのです。
ということで、個人的にはサイト平均滞在時間があまり意味を見いだせていなかったりします。
ちなみにページごとの平均滞在時間であればまだ意味はあるかもしれないと思ってます。明らかに見ないで遷移をしているのはみ分けがつきますからね。
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こもりや
またまた登場のこもりやです。
河内さんをはじめ、編集全体でコンテンツの滞在時間を伸ばしていこう!と取り組もうとしているので、「サイト滞在時間って正直使うの難しい」というのは衝撃でした・・・。
そして、ひとつ質問が、
「セッションの最後のページは計測ができていなかったりもするわけで。。」というのは、
どういうことなのでしょうか?
お時間があるときにでも、教えていただけるとうれしいです~。
あんけい
こもりやさん
どうもです。滞在時間については、もちろん指標にされているところもあるので、まぁ、たわごとだと思って流して頂いて…
ご質問の件ですが、ほとんどのツールで滞在時間は前のページとの時間の差で計測をしています。そうするとサイトを離脱したときのページは、ツール側で差分を測る次のページがないので、通常は計上されないという感じなってしまうのです。
いや~難しいですね。ということで、個人的には最後のページまできちんと対象となる総PV数÷訪問者数で求められる平均PVでよいかと。。。個人的にはですよ!
あんけい
そういえばすっかり忘れていたことがあったので追記です。
もともと滞在時間がどうというのは、ネットレイティングス社が指標を変えたためのものなのですが、これはAjaxやらFlashやらのRIAの計測がどうこうという話もあったりします。
通常のサイトであれば、まだそれほど全体に影響を及ぼすほどRIAなどを導入していることも無いでしょうし問題ないかと。入れているのであれば、平均PVよりも平均滞在時間の方が良いかもしれません。
とはいえ、はやりRIAで離脱されたら計測ができてなかったりするかもしれないので、計測設定をするときは注意が必要ですな。
衣袋(いぶくろ)
こんにちは。衣袋(いぶくろ)といいます。昔コメント入れたことあったかもしれませんが、改めてご挨拶まで。
おっしゃるとおりで、滞在時間は最後のページが計測できないこともありアクセス解析でもネット視聴率でも不安定な指標です。またオムニチャサミットでアナリストが言うには、「どうにでも解釈できる指標(具体的には迷って時間がかかっているのか、熱心に見ているのか判別できないため、良し悪しを数字で評価できないことが多いので)はKPIに設定してはいけない」ということで、KPIに入れないよう勧めていました。つまり長かったら短くするためにこういう施策を打つんだというアクションにつながらないものは、意味がないということです。関係者で解釈に紛糾してしまう目標設定はダメということです。
もちろんサイトによっては、このページの滞在時間が長かったら絶対にこういう解釈になるから、短くするのが正しいと関係者全員の合意があれば、それはKPIとして意味を持つことになると思います(私の解釈です。オムニチュアのアナリストにそこまで質問はしませんでした)
ネットレイティングスのネット視聴率では、最後のページのカウントは集計上で1分とカウントしています(公式見解から)。これが長いとみるか短いと見るか人によって評価は当然分かれると思います。こういった数字は100%ということはありませんから、どういう集計をしているかをしっかり理解した上で使う、というスタンスで対応するしかありません。やみくもに出てきた数字を正しいと思って使わずに、当り前だと思っていた指標の計算式も疑って見る。そういうことが求められるのです。アクセス解析では多くのツールで集計対象外としてますよね。(確かグーグルはゼロ秒でカウントしていると公式サイトでいってますが、ゼロ秒でカウントするのと、カウントから外すのでは、相当平均滞在時間が異なってくると思います。)
こういう不安定な指標の数字は、絶対値にはあまり拘泥しないで、トレンドで傾向を見ていくなど、指標によっては見方を変えるといったことも必要ですね。滞在時間に限らず、参照元もどうにでも偽装できたり、削除できたりするので100%正確なデータではありませんし、ユニークユーザ数もツールによっては、IPアドレスだけで見て判断いるかもしれないし、クッキーで判断いるかもしれません。方式によってデータの精度は雲泥の違いがでます。これらは一部の例ですが、アクセス解析のデータは、落とし穴がいっぱいあります。
他の調査データでも同じことなんですね。内閣支持率が何故新聞社によって全然違う数字なのか、不思議に思いますよね。極端に言えば、調査方法や質問紙などの違いで数字はいかようにも作れるとも言えます。アクセス解析も、レベルは違いますけど、いろいろと気をつけるべきことがあるということです。長文失礼しました。
あんけい
衣袋さん
コメントありがとうございます。まさか衣袋さんにコメントを頂けるとは。
おっしゃる通りで、アクセス解析の数値で100%取得できるものがないのも確かです。
そういう視点で改めて整理をすると、計測方法や量の精度、行動の結果としての精度などの高い、低いで整理をするのが良いのかもしれませんね。
特にこの低い方に入るものは、見方、指標としての取り入れ方などは気をつける必要がありますね。
取得方法、行動の結果としても精度の低い方に入る滞在時間は、やはり見方を気をつける指標なんだと思ってます。
その中で、利用するのであれば指標の精度に気を配りながら、中核の指標とは取り入れずに、セクションごとに傾向で見ることで、問題点を見つけるひとつのきっかけ指標ぐらいが良いのでしょう。
こもりや
あんけいさん 衣袋さん
丁寧なご回答、ありがとうございました!
アクセス解析のド素人なので、大変参考になりました。
特に、
「どうにでも解釈できる指標(具体的には迷って時間がかかっているのか、熱心に見ているのか判別できないため、良し悪しを数字で評価できないことが多いので)はKPIに設定してはいけない」という点にな、なるほど~でした。
衣袋さんのおっしゃる通り、滞在時間って不安定な数字ですよね~。
分析のド素人のわたしは、
読み物コンテンツのKPI指標を何に設定すれば、
コンテンツの問題点や打ち手を見つけられるのか、いつもだれか教えて~な状態。
まして「当り前だと思っていた指標の計算式を疑って見る」ことなどしてこなかったので、
大変参考になりました。
あんけいさんをはじめ、分析を本職とされている方は本当にすごいですね。尊敬です。
わたしが勤めている会社では、分析をメインとしている担当者がおらず、
数字が疎いワタシが分析しているという、ホントに大丈夫か?という感じです。
ただただ、早くネットの読み物コンテンツに対する正しい解釈方法が見つかることを願うばかりです。
そういえば、分析担当者って、ネット会社なら必ずいるのでしょうか?
では。
あんけい
米国ではWeb Analystという職業もだいぶ認知されてきたようで、実際にアクセス解析担当者がいるというサイトも多くなってきているようなのですが、日本においてはまだこれからの状況かと思います。
実際に 「アクセス解析の実施企業は48%で平均2.76指標をチェック | Web担当者Forum >>http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2007/10/05/1793 」をみてもまだまだ専業は少ないようです。
そう考えると組織としてポストが用意されていないのであれば、当面は担当者が勉強をしていく必要があるのかもしれません。
ネットの読み物コンテンツ。特に直接コンバージョンに寄与しないようなものに関しては、通常、コンテンツや訪問に対して評価をしているものを、複数の訪問においての訪問者として計測をしていく必要が出てくるため、ベンダー側が対応しないとなかなか難しいかもしれないですね。。