サイト構成の業界標準は良い?

先日参加し、前回のエントリーでも取り上げたWebsig24/7 IA分科会で坂本さんが少し触れられた内容ですが、ある程度ネットで見られることが普通になってきている業界ではトップページからの構成が同じようになり、業界標準のようなものが出来上がりつつあります。

例えば坂本さんも取り上げられていた映画の告知サイトなどが分かりやすいと思います。

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なぜ標準ができるのか?

これは私が関わっている業界でも起きているのですが、競合サイトを意識することで起きてしまうことも多いようです。

その原因はユーザーからの問い合わせからであったり、担当の上司であったりと様々なものが考えられます。「何であっちのサイトにあるのに、こっちにはないの?」という単純な質問が最終的に横を見てサイトを作ってしまうということに繋がってきてしまうのだと思います。

もちろん「新たに考えるのも面倒だし、同じものを用意しておけば良いんでないの?」といった感じもあるでしょう。そうして、同じようなメニューが増えてくることで、業界標準がなんとなく出来上がってきているのだと思います。

比較のユーザビリティ

ネットの利点の1つに情報比較のしやすさがあります。

ネットが一般的になってきた現在では、消費者が何かのアクションを起こす前に情報を集めて比較しておくことなどが当たり前のように行われています。それこそ家電量販店の流入は価格コムなどの比較サイトからの流入がかなりを占めるそうです。

同じ項目が並んでいることで比較をしながらサイトを渡り歩いているユーザーにとってはユーザビリティが向上します。経験上どのラベルのメニューには何が含まれているかがわかりますからね。

必ずしも良いわけではない

ただ、業界標準が情報整理の観点で必ずしも良いわけではないと思います。この辺りは難しいですね。ガラッと変えてしまうとユーザビリティを落としてしまう可能性があります。

よって、ちょっと面倒ですがJND以下の対応をしていくことなどもあると思います。ちょっとずつ変えながら最終的な方向へ向かわせる。そして1年ぐらいすると去年と比較するとずいぶんと変わっていたという感じです。この辺りは以前書いたJND以下で考えるユーザビリティを読んでみてください。

まとめ

実際に業界標準は色々なところで起きているようで、サイト構成だけでなく、サイトのデザインなども同じような形になってきているところが多いようです。ニュースサイトなどもその傾向が強いかもしれません。

この辺のユーザインターフェースをガラッと変えることは、担当からすると非常に勇気がいることなんですよね。

UIを変えることでユーザーが離れていってしまうかもしれない、変えないんだったら今ぐらいのユーザー数は確保できる。だったら、変えなくてもいいんじゃない。

多分そんなところからよりさらなる業界標準を作ってしまっているのかもしれませんね。

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