コンテンツマーケティングと解析とターゲティングとDMPと

コンテンツマーケティング(Content Marketing)が盛り上がっている中、効果測定やターゲティングというのをあまり聞かないなぁと思いちょこっと整理してみたいと思います。

基本的に効果測定やターゲティングといったテクノロジー視点でコンテンツマーケティングを見る場合は、Owned Mediaの方が良いといった側面があります。これはデータが取得しやすいという1点に限ります。効果測定に必要なデータ、ターゲティングに必要なデータなどです。

もちろんPaid Mediaが悪いということもなく、この辺りは時系列でみて、浅い(コンタクトがない・知識が浅い)層にはPaid Mediaを利用したアプローチをしつつ、深くなるにつれてそこはやはりデータも取得できるOwned Mediaでの展開が良いかと考えています。

コンテンツの種類

あんんまりここでコンテンツマーケティングの定義ばかりしても仕方がないのですが、ある程度整理しておかないと話が進まないので、コンテンツの整理です。

Owned Mediaなどで展開されるコンテンツはよくあげられるのはBlogですよね。これはB2CやB2Bいずれでもあるケースが多くあるかと思います。

また、単体ページや特集と絡めた読み物ページなどもありますね。こういった読み物コンテンツはB2B系の方が多いですが、B2C系でも検討に時間や情報が多く必要になる不動産や自動車などもよく利用しコンテンツが豊富にありますね。

B2C系だとあまり実施しないですが、B2B系だとホワイトペーパーやウェビナー(オンラインのセミナー)などを展開するケースもあります。ホワイトペーパーやウェビナーは、事前に登録した人にURLを展開するなどですね。

少し力を入れているところだと、キュレーションサイトを立ち上げて運用しているケースなどがあります。また、解説やStoryを語るといったもので、動画も活用されることが多くなってきています。

とこんな感じでしょうか。コンテンツマーケティング自体の定義が曖昧な部分もあるので、これ以外にもある!というところもあるかもしれませんが、いったん上記を前提で話を進めてみます。

コンテンツの効果測定

さて上記のようなコンテンツですが、結果として何を期待するかと言えば、ビジネスゴールの達成です。しかし、実際にコンテンツマーケティングの効果測定について調べたり、聞いたりしてもあまりきちんと出来ていないことが多いんですよね。

これはコンテンツの効果測定自体がそもそも難しいのと、コンテンツマーケティングの場合は、コンテンツを提供し、その分野などの知識を付け、そこから顧客に成長してもらう…というビジネスゴールへの距離の長さもあるかもしれません。

結果、トラフィックが増えました、直帰率が下がりました…みたいな評価になってしまうようなんですが、そのページがあることで増えたのかとか、直帰率がさがったことでなぜ良いのかとか、そもそも直帰率がどうビジネスゴールに紐づくんだ…とかあるわけです。

それでは残念すぎます。きちんと評価できるポイントを知り、効果があるコンテンツは沢山活用し、効果が出てないものは見直していくなどが必要なわけです。

さて、評価できるポイントですが、どうしてもツールによって前後してしまう部分はあるのですが、私が関わるツールですと下記のような視点で分析をします。

直接ビジネスゴールと合わせる効果測定

  • ビジネスゴール(具体的なコンバージョン)に紐付いたコンテンツ
  • 間接的にビジネスゴールに紐付いたコンテンツ

そのコンテンツを閲覧した人が、直接的(その訪問)にコンバージョンに結びついているのか、間接的(別の訪問も含め一定期間)にコンバージョンに紐付いているかを確認できる指標があるのでそれを利用しています。

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さらにこれらの指標をうまく利用することで、そのコンテンツが間接的効果が強いのか、直接的効果が強いのか、といったRatioを出すことが出来ます。これにより時系列を見た時に浅いタイミングで参照されるコンテンツなのか、深いタイミングで参照されるコンテンツなのかなどの傾向も見ることが出来ます。

また、キュレーションサイトの場合は、色々興味をもって頂きサイトの回遊があがることというのも非常に重要なビジネス指標となります。これもページビュー貢献度という指標により、そのコンテンツを確認した訪問者が、その後他のページも興味を持って読み進めたかどうかを評価できます。

それ以外の効果測定
コンテンツマーケティングのいわゆる読んでもらって、知識をつけてもらったり、Engagementを強化することでビジネスゴールに紐付けるという側面とは別に、検索からの流入を増やすといった側面もあるので、そこはそこで分析をしておくと良いと思います。

  • 流入割合(サイトの入口となっているのかどうか?)
  • 流入キーワード(狙っているキーワードがとれているか?)

上記のようなものを確認しながら、実際にサイト全体のトラフィックなどと比較しながら検証していく感じですね。

さて、ページビューが発生しているといっても、それは技術的に言ってしまえばそれはページがロードされたのみにすぎません。やっぱりコンテンツは読んでもらって価値がでるので、ページビューや訪問者数に合わせて、力を入れているページなどはページスクロール率なども合わせて確認していくことで実際に読まれているかなどをもう少し把握することが出来ます。

そして、出来ないと思われがちですが動画も通常のコンテンツ同様に効果測定は充分に出来ます。どの動画を見たのか、動画の完了率(最後まで見た)のはどの程度か、動画をみた人とそうではない人のコンバージョンへの貢献はどう違うのかを見ていくことが出来ます。

深く分析すると他にも色々とあるのですが、いったん次へ。

最適化へ

さて、効果分析だけではもったいないので、コンテンツの最適化です。ここでは中身ではなく、あくまでどういった見せ方とかそういう話です。

コンテンツの見せ方・順番
時期的に今見せておかないとといったコンテンツもありますが、普遍的なコンテンツであればどんなタイミングでも読んで欲しいもの。先ほどの指標でRatioの話に触れましたが、例えばコンテンツを時系列でみて、見せる順番を変えていくなどはターゲティングによってコントロール出来ます。

まだ訪問回数が高くない訪問者などについては、間接的効果の高いコンテンツを読んでもらうことで知識や興味の底上げをし、知識がついてから直接効果の高いコンテンツを見せていくなどですね。実際の事例でも、分析によりキーとなるコンテンツを洗い出し、見ていないコンテンツを見せていくといった方法をとったものもあります。

コンテンツの親和性みたいな話もあります。このコンテンツを見ている人は、このコンテンツを見ている部分に特徴が出ているといった分析も出来ますので、こういったものをベースに次に読ませるレコメンドをコントロールしていく方法ですね。

もちろん動画を見た、見ていないでのターゲティングも出来ますよ。その逆で、特定のコンテンツをみたといった条件で、モーダルで動画出すなんてことも。

キュレーションサイトとDMPで最大化
この方法は自社サイトのコンテンツだけでも充分に出来るのですが、キュレーションサイトだと、自社のカラーから少し離れたカラーを出しつつ、広範囲なネタに触れられるのがメリットですね。

キュレーションサイトとPrivate DMP(Data Management Platform)を利用することで、この辺りは面白いことが出来ます。キュレーションサイトでの閲覧カテゴリなどを分析することで、いくつかのターゲティングセグメントを組み立てます。(この辺りが少し広範囲のネタがあることで助かったります)

この情報をPrivate DMP側でストックしておくわけです。あとは広告時にそのターゲティングセグメントに合わせた広告配信でリターゲティングし、サイト内に誘導できたらさらにターゲティングを実施していきます。

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既にキュレーションサイトでの閲覧傾向により、ターゲティングセグメントが見えているので、そこで進めるコンテンツや商品というのもより効果的に実施できますよね。こういった一環したセグメントコミュニケーション出来るのが、Private DMPのメリットだったりするわけです。

まとめ

さて、ちょっと長くなってしまったのでいったんここでまとめます。実はテクノロジーという視点でみた場合はコンテンツをどうマネジメントし、展開していくかといった話も重要です。この辺りはまた機会を作っていずれ。

さて、コンテンツマーケティングはテクノロジーをうまく活用することで、その価値を何倍にもEnhancesさせていくことが出来るわけです。つまり、自分がいいたかったのは「ただ作って終わりじゃもったいない!」って話なんです。

その他にもDMP使ってクロスチャネルでのターゲティングでコンテンツ見せるとか、電子書籍の閲覧傾向で雑誌のタイトル画像変更するとか、もうね、これでご飯何杯いけるかってぐらい、話したいことが…あ、でもそろそろ、、

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