インタラクションデザインとインタラクションデザイン

インタラクションデザインと言うと画面上でユーザーの反応に対してどう動作するか、それらをどう作りあげていくかについて表現されますよね。

ボタンをクリックした時にどう挙動するのか、スクロールされた場合にどのように画面上のパーツを動かすのか、などクリックやスクロールといったものに対するユーザーインターフェース上のパーツがどう動作するか、さらには、その後のページ遷移などでどう挙動するかなどです。

一方で、ユーザーとどうコミュニケーションしていくか?という視点でブランドとユーザーのやりとりにおけるインタラクションもあります。

チャネルを横断したインタラクションと言っても良いかもしれません。簡単なものでいけば、ウェブで会員登録したものに対して、登録メールアドレスに対してサービス紹介などを行うものや、最アプリをもった人が実店舗に来店した場合に、ビーコン認知してアプリにウェルカムメッセージを通知などです。

最初に書いたものももちろん、ブランドとユーザーのインタラクションであり重要な視点です。一方でこのインタラクションはもう少し視点を大きくした感じですね。上で紹介した事例の一部はMA(Marketing Automation)といった文脈で既に実施されている部分もありますが、これまでのメールを中心としたコミュニケーション設計だけではなく、より本質的なマーケティングオートメーションが求められてきている感じです。

背景としてアフターデジタルの世界において、実店舗などフィジカルなシーンにおいてもデジタルの活用が当たり前になってきているうえで、モバイルを中心に複数のチャネルをコントロールし、どうインタラクションしていくかが求められてきていることにあります。さらには画一的なメッセージではなく、それらのコミュニケーションはパーソナライズされたものが求められてきていることにあります。

こういった状況の中において、より広い意味でのインタラクションをデジタル中心に統合的に設計・管理される必要があり、その中でどう気持ちの良いインタラクションを設計できるか、デザインできるかが重要になってきているということで、新たなインタラクションデザインをどう作りあげていくか、結構これから重要になると感じてます。

インタラクションデザインのポイント

まだまだ、これからではあるものの、例えばこんな事を考えていかないといけないであろうことを簡単に整理してみました。

店舗に来店をして、そこからのウェルカムメッセージや受付、そこからの次回クーポン発行といった流れを見ていきたいと思います。

インタラクションシーケンスの範囲

一連の流れをみた時にインタラクションの開始から終了といった塊が存在することになります。どこまでを連続的なインタラクションとして設計していくか、その切り出し方は重要なデザインとなります。

インタラクションの起点

インタラクションシーケンスの起点となるイベントです。サイト来訪などを含めて様々なポイントを設定可能です。場合によっては特定のセグメント条件と組み合わせたイベントが起点になることなどもあります。

フィードバックする期間(時間)

インタラクションが発生したところから、次のコミュニケーションを発生させる間の時間の設定です。リアルタイム性が求められるものもあれば、あえて少し間をあけてリマインドをさせるなどのを設計する必要があります。

通知チャネルとメッセージ

顧客体験として設計をしていく中においても、直接的なコミュニケーションを行う部分として重要となるチャネルとメッセージです。アプリが良いのかメールが良いのか、LINEが良いのか、どれでも利用可能な場合は優先度をどうするのか。さらにはそこに配信するメッセージはどのようなものが良いのか、パーソナライズすべきかどうかまで考えていく必要があります。

間接的なインタラクション

店舗に来店をした際に、店舗自身にその通知を行うなど、直接的的ではなく、間接的に顧客体験などを提供していくためのインタラクションの設定です。必要に応じてシステム連携も含めた検討を行う必要があります。

利用するデータ

顧客体験のイベント、必要に応じてセグメント判断をする場合の条件、配信するためのチャネルデータ、パーソナライズするための内容を組み立てるための条件などインタラクションシーケンスの様々なポイントで必要となるデータがあります。これらをどの情報を利用するのか、場合によってはそのデータをどう取得していくのかなども検討する必要があります。

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という感じで頭にあったインタラクションデザインについて整理をしてみました。書き出してしまえばそうだよね、というところとですが、これをシステムや現状のデータを理解して実現可能性を込みでデザインをしていくのは、UI・UXデザイナーと共に専門性やセンスも求められることになるのかなとも感じています。

これからさらに顧客体験が重要視される中において、このインタラクションデザインをいかにうまく作っていけるかは、企業にとっても大きなポイントになってくると思うのです。

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