オウンドメディアでのターゲティングの価値

オウンドメディアでのターゲティングの効果を考えた場合に、よく最も売りたい商品やサービスが売れるようになると考えられがちなのですが、ターゲティング効果はむしろ逆だったりします。

通常、TOPページなどで訴求をする場合、そのスペースの制限上それほど多くの商品やサービスを訴求することが出来ません。結果として最も推している商品や売りたい商品が前に出るわけです。

しかし、実際は色々な好みの人が来るわけで、提供側が「推したい・売りたい」商品が必ずしも来訪者の好みと合っているわけではありません。推したい商品を押し付けてしまうことで「欲しい商品がないなぁ」と思われて離脱してしまいます。

「推したい商品」は、まぁ、普通に目立つところに置いておくわけで売れます。しかし、それ以外の商品も売れるようにしていくことにこそ、ターゲティングを実施する価値があったりするわけです。

ってところで動画で説明です。(セミナーで作ったKeynoteのスライドを改変してQuickTimeで書き出してみました)

動画では映画のタイトルを入れていますが、先ほど書いたように通常は2つぐらいしか大きく訴求は出来ないものです。しかし、それでは既に見た人やキッズ向けを探している人にとっては意味のない訴求になってしまうわけですね。

既に見ている人には、その人が見ていない中からおすすめの映画タイトルを訴求したり、キッズ向けを探している人にはキッズ向けタイトルの中でおすすめの映画タイトルを訴求できると、訪問者もありがたいし、提供側も売れる確率があがるわけです。お互いに嬉しいですね。

そしてこれは顧客の過去の履歴や会員属性などから推測してレコメンドを実現することが可能になるわけです。ってところでもう1つ動画。

顧客のデータは何でもかんでも集めるのが良いわけでもなく、集まるものではありません。複数のデータの中から必要なデータを取り出し、組み合わせてコンテクストを想像しコミュニケーションをしていくわけです。

そしてこのデータは全て集まるわけではないので、分かる範囲で問題のない範囲でのコミュニケーションを実施していくわけです。ちなみにターゲティングの基本は「Nudge(小突くこと)」です。「これ興味あるよね?」とか「これ必要じゃない?」という部分でうまくコミュニケーションを実施することが重要なんです。

まとめ

最初にも書いた通り、オウンドメディアでのターゲティングは必ずしも最も売りたい商品が売れるようになるものではありません。それはどちらかと言えばターゲティング広告でそれを必要そうな人を連れてくる部分にあります。

しかし、扱っている商品をまんべんなく売れるようにしてくためには、このようにターゲティングをうまく利用していくことが重要です。プラットフォーム全体のUIの最適化も重要ですがどこかであまりリフトアップしなくなってきます。

そしてそこから先はターゲティングが重要になってきます。どうデータを見極め、セグメントを作成し、コミュニケーションプランを組み立てていくか、それこそがターゲティングの醍醐味だったりするわけです。

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