Omniture SUMMIT in TOKYO

先週、グランドハイアット東京で開催された Omniture SUMMIT に参加してきました。

1日だけの開催ということもあり、3月に開催されたソルトレイクに比べると小規模なものとなってしまいますが、それでも日本の企業が行うイベントとしてはかなり大規模でゴージャスなモノだったと思います。

内容については Omniture 本社からいらした方と日本のユーザー企業や代理店との半々ぐらいな感じ。

午後のセッションについては全部が回れなかったものの、プレゼンテーションの内容についてアメリカと日本の温度差は感じるものがありました。

メディアサイトの評価

メディアサイトの場合は「コンテンツごとの評価をするためにどのようにするか?」という課題が常にもってまわります。そして、今回知った方法は目から鱗が落ちる思いでした。

例えば1セッション中で5ページの遷移をして離脱をしたとします。この際に、PVではそれぞれのページに1ずつカウントされるわけです。

今回知った方法は、この価値評価をページの誘引度という計測をしようというものです。これは5ページ遷移した場合は、入口となったページは残りのページを遷移するためのきっかけを作ったということで4がカウントされます。

その次のページでは残りの3ページのきっかけを作ったということで3をカウントしていくわけです。

こうすることでよりページ遷移を発生させる起因となっているページを評価できるというものです。ちなみにこの指標を Contents Velocity と言い4ページの遷移を誘引した場合は4CVと言っているそうです。

ただしこのままだとある程度PVが多いものがCVが高くなる傾向が出てしまいそうです。

ということでこの応用として考えてみました。「CV ÷ PV」などで計算すると、対PVに対する Contents Velocity を知ることが出来るようになり、ページビューが低くてもCVが高いページが洗い出し易くなります。

そうすることで、 PV が確保出来ておらずCVの高いページを全面に持ってくるといった工夫も出来そうです。

(多分本当に上記の式を計算する場合は小さい値になる可能性があるので100だの1000などを掛けた方がわかり易いかも)

ということで目から鱗の内容でした。

動画の評価

今回、日本語版の発表があった SiteCatalystVer.14 ですが、この中では動画計測機能が充実しています。

動画の視聴時間や完了率などを確認できる機能などもあり、その活用幅はメディアによってはかなり利用度が高いものになりそうです。

Flash の計測がもともと出来る SiteCatalyst なので、動画計測についても Flash については埋め込みで計測するそうです。

それ以外もいくつかのフォーマットでは呼び出している部分の周りに Script を埋め込むことで行うとのこと。

日本の場合は携帯動画もはやっていますが、この辺りは携帯自身がScriptを実行できないのでまだまだ先になりそうです。

そういえば、会場からの質問で「動画の視聴時間をページビューなどに載せて考えるべきなのか?」みたいな質問がありました。

多分、「ページの評価自体に動画の評価を合わせて考えるべきか?」という意味合いなのだと思いますが、正直ナンセンスのような気がしています。

ページ自体はコンテナの評価ですし、動画はコンテンツの評価なんですよね。それを合わせてみるのは偏りが生じてしまうわけです。

ということで特段の理由が無い限りは別々に評価をしないと意味がないと思う次第であります。

まとめ

非常に面白い Summit でした。個人的にはソルトレイクの時に時間の関係上聞く事が出来なかったメディア評価について聞けたのは大きかったです。

また、冒頭でも書いた通り、日本のレイヤーとアメリカのレイヤーに大きな差があり、その部分で内容に差がでてしまっていた気がします。

この辺りはアクセス解析のリーダー企業としてぜひ Omniture に日本の市場も牽引していただけるといいのかなぁと思うしだいです。

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  1. chibirashka

    Contents Velocity!斬新!初めて聞きました!(不勉強なので、大抵のことは初耳ですが・・)
    でもやはり、あくまで回遊性の評価というかページ単位の評価であって、実際はそのページのメインコンテンツではない、ちっこいテキストリンクに興味を持って別ページへ遷移したかもしれないと思うと、そのページが、ページ遷移を発生させた、と判断するのはざっくりな感じがしますね。

  2. あんけい

    chibirashka さん コメントありがとうございます!

    多分、Contents Velocityについては、日本にはほとんど入ってきていない概念だと思います。なので不勉強ってことはないと思います!

    ご指摘の通り課題はあるものかもしれませんねぇ。ただ、メディアサイトの場合、記事だけが違いほかはテンプレートになっている場合が多々あるので、そういった場合は評価が出来るかもしれないなぁというざっくりとした希望をもっていたり。