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JTCAコミュニケーションデザインシンポジウム2026に登壇:「『ライティング』がなくなった世界 〜新しい専門職の可能性を探る〜」(登壇報告)

2026年8月27日、テクニカルコミュニケーター協会(JTCA)が主催する「コミュニケーションデザインシンポジウム2026」にて、弊社代表 安西敬介がトークセッション「『ライティング』がなくなった世界 〜新しい専門職の可能性を探る〜」にスピーカーとして登壇いたしました。

ご視聴いただいた皆様、ご登壇のお二方、そして企画・運営のJTCAの関係者の皆様に、あらためて御礼申し上げます。

セッション概要

  • テーマ:「『ライティング』がなくなった世界 〜新しい専門職の可能性を探る〜」
  • 日時:2026年8月27日(木)14:30〜16:00
  • 形式:Zoomウェビナー(トークセッション形式)
  • モデレーター:石川秀明様(ヤマハ株式会社)
  • スピーカー:美奈子ブレッドスミス様(クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社)/安西敬介
  • 企画:黒田聡様(JTCA副評議員長)

全体の問いかけ

「ライティングがなくなる世界を想像してみませんか」という挑戦的な問いを起点に、賛成派 vs 反対派の対立で終わらせず、「では仕事の本質はどこへ移るのか」という論点に読み替えて議論を進めました。テクニカルライティングからテクニカルコミュニケーション、さらにコミュニケーションエンジニアへと職域が拡張していく、という大きな流れをスピーカー3名で立体的に描くセッション構成となりました。

安西パートでお話ししたこと

顧客体験を届ける「表」と、それを支えるプロセスの「裏」、その両輪をつなぐデータ、という構図で、AI時代の顧客体験と組織づくりを実装している海外5社の事例をご紹介しました。

  • Walmart × Sparky:独自LLM「Wallaby」を軸に、「10代の誕生会」といった顧客のジョブ単位で必要な商品を一括レコメンドし、店舗内の位置まで一気に提示する購買体験
  • Nubank × AI Private Banker:富裕層向けの助言水準を一般顧客にも届ける取り組み。開発者だけでなく、顧客接点に近いドメイン専門家がAIの返答を評価しながら改善サイクルを回す構造
  • IKEA × Billie:チャットボットで解決可能な問い合わせをAIに委ね、浮いた時間でコールセンタースタッフをリモートインテリアデザイン相談員へリスキリング
  • United Airlines × Hard Stuff Hunters:AIには難しい「曖昧・感情的・部門横断」の3領域を担う人間側のチームに前向きな名を与え、役割再設計を実装
  • Heathrow Airport × Harry:問い合わせ対応の大半をAIで完結させつつ、ナレッジ整備という「AIに教える」役割をサポートチームが担っている構造

事例に共通していたのは、顧客接点にいるサポートチームが「AIに教える/AIの出力を評価する」役割で中心に入るという潮流でした。あわせて、AI導入の入り口はワークフローの整理・データの整理・仕事の言語化にあり、そこを飛ばして先にツールを入れても機能しないという実務上の実感もお伝えしました。

締めのメッセージ

昨年のシンポジウム登壇でお話しした「サンクコストを捨てる」というテーマに立ち返り、次のような趣旨でお伝えしました。

積み上げてきたものが悪いのではなく、その中には本質的なもの/そうでないものがある。AIによって、改めて「自分たちの本質は何か」を考え直すタイミングが来ている。テクニカルコミュニケーターの方々だけでなく、コンサルティングを生業とする私自身も同じ。今日のセッションが、その問いを持ち帰るきっかけになれば嬉しい。

登壇資料はJTCA公式サイトにて後日公開予定です。ご参加・ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。今後もCX(顧客体験)とデータ活用の実装現場から得た知見を、こうした場を通じてお伝えしてまいります。