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CGMと企業のマーケティング

31 10月 2006 No Comment

現在、ブログのアクティブ利用者数は95万人(総務省:2005年3月末時点)もおり、SNSも乱立し、SBMもそれなりに増えてきています。企業にとってCGMは魅力的な領域であり、まだまだリスクの高い領域でもあります。何にでもあるものですが、CGMにも良い部分と悪い部分があります。ここを少し掘り下げたいと思います。

CGMの良い面

企業として考えた場合、良い部分として大きいのが口コミ効果でしょう。CGMはこの口コミを発生させやすい土壌であるのは確かです。これは、1つにデジタルで情報が残っていくため、伝言ゲームのように最初と最後で違う内容になってしまうことが少ないことです。さらにはハイパーリンクによって、元の引用記事に遡ることもリアル程難しくはありません。次に挙げられるのが、伝達の早さでしょう。

インターネットは記事(エントリー)に対して複数の人が複数の場所からアクセスすることができます。また、RSSは記事更新タイミングのリアルタイムでの伝達や再利用による別のコンテンツへの掲載によってその一員を担っています。また、トラックバックなども関連ページの密度を濃くしています。こういった伝達の早さにより、ブログを中心とした CGMの非常に情報伝達の側面でみた口コミの良い土壌となっています。

消費者が何かサービスや商品を購入する際に、最後の一押しをするのは企業の一言よりも第3者の評価が重要と言われています。そういった意味でも企業にとってCGMはこれからインターネットを利用したマーケティングを行っていく中で非常に重要なキーワードとなっているのです。

CGMの悪い部分

次に負の部分ですが、これも認識しておく必要がある重要な項目です。これは良くも悪くもという部分なのですが、コントロール出来ない(しない)ことです。企業は自分の手の届く範囲にある限り、コントロールしたがるものです。特に自分たちに都合の悪い情報については尚更です。

CGMの世界では公序良俗に触れない限りは発言は自由です。つまり、良いことも書かれることもあれば、悪いことも書かれるわけです。CGMを利用したマーケティングを行うのであれば、こういった都合の悪い情報もある程度許容できる体質が必要になってきます。

こういったものを自分達に都合の良いようにだけ排除しようとすると、それが火種となって逆に炎上してしまう可能性があります。そしてそういった炎上はさらなる負のスパイラルに陥ってしまいます。こうやって、最終的にネット上に載せられた都合の悪い情報は永遠に残ってしまうのです。

取り込むのではなく、取り込まれる

CGMマーケティングという言葉も色々なところで聞くようになってきています。しかし、CGMをマーケティングに取り込んでいくのは、成功事例も少なく、成功事例においても全ての業種に適用できるものも今ところありません。

これは1つにCGMというコントロールできない(してはいけない)ものを自社に取り込もうとしている部分にポイントを当てているということもあるかと思います。いきないこれを行おうとすると通常の企業は壁が高くなってしまいます。

ということで、CGMを取り込むのではなく、まずはCGMに取り込まれることを考えるということで、企業としてのSMOについて掘り下げてみます。

SMO とはSocial Media Optimazationの略で、ブログやソーシャルブックマークサイト(SBM)のようなソーシャルメディアにどう取り込まれていくかという方法です。まだSEOのように確立されたものはありませんが、その議論はアメリカを中心にされはじめています。

SEOのようにサーチエンジンの仕組みを理解すれば良いというものでもなく、最終的には生身の人間の判断を相手することもあって、SEOよりも難しい領域であることは確かです。

企業としてのSMO4つのポイント

まだ、全てが練り切れていないのですが企業がCGMに取り込まれるようにするには下記の機能を取り込んでいくことが重要と思われます。

1:パーマリンクの設置

パーマリンクとは一意に決まったURLのことです。コンテンツの多様化に伴い、企業のコンテンツはページ数が万単位になることも珍しくなくなってきました。こういったサイトの中には CGI(あ、動的という意味です)やCMSなどを導入し、動的にページを生成しているサイトもあります。

動的に表示をしている場合、URLがプログラム名称で終わっていることが多々あります。~.phpや~.jspや~.cgiなどで終わってしまうものですね。こうしてしまうと、同じ結果に一発で遷移することが難しくなってしまいます。

例えばAmazonなどはとても良い例です。Amazonのページは静的HTMLのような「/」区切りのURLになっています。これによって特定の商品のページをメールやブログに簡単に張り付けることができるようなるわけです。

もちろん、セキュリティなどの側面も考えると、全てのページで行う必要はないと思いますが、商品などを検索して表示しているページなどでは行うことで、ソーシャルメディアへの取り込みは非常に高いものとなるでしょう。

2:RSSの設置

ニュースサイトや対応の早い企業の場合は既に提供を行っていますがRSSの提供を行っていない企業はまだまだあります。前のエントリーでも記述していますが、IE7の発表によってますますRSSの利用頻度は増えていくものと考えられます。

但し、RSSを提供したからといって、いきなり流入などが増えるわけでもありません。RSSを提供するサイトは増えています。多い方では100以上の登録が RSSリーダーにされています。こうなってしまうと、更新されにくいサイトや情報が面白くないサイトのRSSは簡単に登録からはずされてしまうことになってしまいます。

RSSを提供する際は「ある一定以上の更新頻度を保つこと」「登録者(お客様)から見て面白い情報を提供すること」を提供することが重要になってきます。

3:1リンク1テーマ

1URL 中に複数のテーマが存在する場合、ブログなどで取り上げる時にもこのURLのこの部分というのを細かく指定しなければなりません。それが、1つの URLに対し1つのテーマで記述されているページであれば、URLだけを指定するだけでも読んで欲しい記事を簡単に指定することができるようになります。ブログは1エントリーに1つのURLを保持しています。まさに1リンク1テーマという部分を実現しているわけです。

4:タイトルにテーマタイトルが入っている

企業サイトなどでは共通のテンプレートを利用してしまうことが多いため、実現されていない場合もあるのですがソーシャルブックマークに取り上げられる場合、このタイトルがブックマークのタイトルになることがほとんどです。これが共通のタイトルであった場合、ブックマークをした方がタイトルを書き換える必要が出てしまいます。また、書き換えられなかった場合、他の人が見ても内容を判断することが出来ないブックマークとなってしまうのです。

まとめ

WEB2.0が企業の上の方にも浸透し始め、いよいよ腰の重い企業が意識をしたビジネスをし始めようとしています。しかし、実際は関連キーワードが一人歩きして、そのキーワードを企業に取り込むにはまだまだ難しい気もします。CGMを考えた場合「取り込む」ことばかり話されていますが、「取り込まれる」ことを考えることも実は重要で、現状はそちらの方がCGMに近づくための近道なのではないでしょうか。

先日、NTTコミュニケーションズが行ったイベントでネットレイティングスの萩原氏が「WEB2.0は儲かるのか?」という質問に対し、その儲け方の違いを2つに分けていました。1つが「プラットフォームを作って儲ける企業」もう一つが「プラットフォームを利用して儲ける企業」です。

WEB2.0の話などがされる際に前者が取り上げられることが多いものの、後者はあまり多くありません。そして一般的な企業はそのほとんどが後者なのです。こういったことを忘れずに今後こういった「プラットフォームを利用して儲ける」ための仕組みを今後ももう少し考えていきたいと思います。

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