行動追跡する意味を少し考える

ネットで徘徊している行動履歴を追跡されること。そう聞くとそれ程気持ちの良いものではないのかもしれません。しかし、これにはユーザー側にもメリットもあり、なかなか難しいところではあります。今回は2つのポイントについて考えてみたいと思います。

情報量を最適化

企業側が消費者に提示している情報量はすさまじいものがあります。それこそ大企業となるとその量は1つの部署ではとうてい把握出来ない程です。実際にサイト上にも数万ページを用意しているサイトもあります。

ただ、全てのユーザーに数万ページ必要なわけではなく、必要な情報を必要な時に取得してもらうことも顧客満足度に繋がるわけです。

例えば、レストランに行ってワインリストをズラ~っと見せられても詳しい人でない限り何を頼んで良いかわからないわけです。そんな時にソムリエの方を呼んで、自分の好みやこれから食べようと考えている料理を伝えるといくつかに絞り込んでくれますよね。

つまり、ソムリエの方にいくつかの情報を伝えることで、かわりに大量のワインリストから情報を絞り込んでくれているわけです。

行動履歴などから情報を絞り込むこともこれに似ているかもしれません。ビジネス系の本ばかりを閲覧している方に、料理の本を薦めてもその時必要ない可能性が高いわけです。

タイミングを知る

行動ターゲティングを行う場合は履歴情報などから追うことになります。属性情報などによる情報やレコメンデーションの最適化を行うことも可能なのですが、属性情報の場合、「タイミング」という判断が難しくなってきているわけです。

例えば、同じ年齢の女性であっても子供の成長の違いによってはニーズが変わってくる場合もあります。そう考えると実は行動履歴から追いかける方が、その人にマッチの精度をより高くできる可能性があるわけです。

そういった意味で、情報の絞り込みをする中で、いかに合った情報を提供していくかの中に行動履歴を追跡することでマッチングの確立を向上させることが出来るわけです。

まとめ

昨日のニュースでYahoo!が行動ターゲティングに合わせてデモグラフィック情報を付加するとの発表がありました。(ヤフー、行動ターゲティング広告に地域・属性を掛け合わせ:ニュース – CNET Japan

行動ターゲティングにデモグラフィック情報を掛け合わせることで、より地域性の特化した情報の絞り込みを行うことが出来るわけです。

ただ、実際にユーザーとしてはちょっと気持ち悪いですよね。だから、ユーザー側にコントロール出来るようにすることが必要なんだと思います。

こちら側であなたに合った情報の絞り込みをしますよ。ただ、その為には有る程度の情報がないと絞り込みが出来ないと。ただ、情報の提示が嫌なら情報の絞り込みは出来ませんのでちょっと使い勝手が落ちてしまうかもしれません。と

企業側が行動ターゲティングを行っていくことは情報が溢れかえっているこのご時世では、必然として生まれてきているものなのだと思います。効果も出ますしね。ただ、ユーザー側にコントロール出来る部分を持たせないと「気持ち悪いから使いたくない!」ということになってしまうのかもしれませんね。

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