制作者が気づきにくい大きな壁

「このフッターの区切りを、もう数ピクセルずつ広げてください」

以前にリニューアルを担当した時に、担当の方から言われた一言です。これは何かというと、数ピクセルずつ広げることで、フッターにあった余白を無くしたんですよね。

何故、その余白を無くしたかったかというと、そこに別部署からの要望を受け付けられないようにするため。TOPページは大きな組織にとって、陣取り合戦なわけです。

組織であること

ある程度、落としどころが見えたデザインにとって、もう、マーケティングやらIAやらアクセス解析などは関係ないわけです。そこにあるのは組織内での調整。

ユーザー視点は重要だと思います。しかし、企業のサイトではそれだけでは済まない部分は多々あるわけです。

ユーザーにとってのメリットとともに、そこには企業の利益を追求すべき部分が必ずあるわけです。その両方のバランスをとっていかないと、企業サイトとしては意味がないわけです。

SONYのコーポレートサイト

先日、SONYのコーポレートサイトがリニューアルしたそうです。そこでTOPページにある「銀行・保険」というリンクをクリックすると画像のようなページに遷移します。

snapshot.png

本来であれば、デザイナーさんやIAの方々の努力によって、もっと良い見せ方はあるはずだと思うのですが、これは恐らく組織の壁にやられたんだと思います。

でも、これも実は重要だったりするわけです。本当のことはわかりませんが、こういった見せ方をあえてしたことで、次のステップできちんとした統合を見せるということを考えられているかもしれません。ただ、単純に…というのも十分に考えられるわけですが。。

まとめ

特に大きな組織にとっては、こういったグループとしてのブランドの見せ方と、実際の業務がまだまだ壁が多いことは事実なわけで、組織である以上、サイトにも組織が反映されちゃうんですよね。

これって、運用に関わってないと結構見えないようで、制作の方でも以外と知らないことが多いようですね。ということを、先日のIA Cocktail Hour Tokyoに参加して思いましたという話。

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