コンバージョンは3つに分類しよう

解析ツールを利用していく上で、コンバージョンをいかに定義していくかは非常に重要なポイントの1つだったりします。定義を意識できているかどうかで、分析の時のアプローチの仕方が変わってくるわけです。

さて、まずは一般的にも非常に使われることの多くなった<コンバージョン>という単語について少し触れつつ、その<コンバージョン>をどのように分類、定義し、使っていくのが良いのかといった部分について触れていきたいと思います。

コンバージョンの種類

そもそもの<Conversion>という単語は「転換、変化」という意味で、ウェブ解析ではサイトに来訪した見込み客が、実際に購入といったアクションをした際に<顧客>になったということで利用されています。

その為、コンバージョンのポイントと言ったら、サイトの最終目的である箇所、コマースサイトであれば<購入完了>といった箇所をコンバージョンとしています。

現状では、その考え方が少し発展し、サイト内の情報をいかにうまく捉えることができるようにするか?という部分に重きが置かれ、サイト内に様々なコンバージョンポイントが設定されています。

私の中で整理しているコンバージョンポイントの種類は大きく3つです。最終的にツール上で設定されたものは、通常同じものとして取り扱われますが、分析をする上では分けて捉えられるようにしておくことが、より分析を分かりやすい方向へと導いてくれると思います。

  • 最終コンバージョン
  • ステップコンバージョン
  • マイクロコンバージョン

最終コンバージョン

コンバージョンの種類で触れたとおり、そのサイトのゴールを計測する際のものとなります。もう少し細かく定義すると「サイトのゴールを、サイト上で数値として計測できる箇所」ということになります。

その為、必ずしも<サイトのゴール=最終コンバージョン>となるわけではありません。例えば、サイトのゴールが<サイトの売上向上>だったとしても、ツールによっては「サイトの売上」は計測できずに<購入完了件数>がコンバージョンのポイントになる可能性もあるわけです。

この定義された最終コンバージョンを計測できていることは、最低限なのですが、これだけだと入口と最後だけで、途中が見えにくくなってしまいます。ということで次のコンバージョンへ。

ステップコンバージョン

ほとんどのサイトにおいて、最終コンバージョンを達成するために、いくつか達成すべきポイントが存在します。これをステップコンバージョンと呼びます。

コマースサイトが最も分かりやすいのですが、通常の小売等の場合、<商品の詳細>を見て、<買い物かごに追加>して、<購入プロセス>に入り、<情報入力>をして、最終コンバージョンに至るわけです。

これらのステップを通過しない限り、最終コンバージョンに至らないわけです。これらがきちんと定義できていることで、どの辺に課題があるのかを見つけやすくなってきます。

ちなみにチェックアウトプロセスあたりは、サイト内でも特に重要かつ、線形フローになる部分なので細かくステップを設定しておくと分析しやすかったりします。

マイクロコンバージョン

これは他の2つとはちょっと違います。サイトには最終コンバージョンの他に、その時は達成しなくても、達成すると最終コンバージョンやライフタイムバリュー的なものがあがる箇所があります。

KBR(GoalとKPIに潜むキャズムの乗り越え方 その1)を定義したときに、直接サイトのゴールに結びつくものと、少し間接的なものと2種類に分けられることがほとんどです。直接ゴールに結びつくものは最終コンバージョン、少し間接的なものはマイクロコンバージョンにカテゴリをするとわかりやすくなります。

例えば、最終的には売上を上げるのが目的であるコマースサイトの場合、会員登録やメールマガジン登録などは、直接売上はあがらないものの、リマーケティングのアプローチができるようになるということだけでも、これらの登録数を増やすことは重要な施策の1つと言えます。

こういったものを最終コンバージョンとは区別してマイクロコンバージョンと定義することで、分析の判断がしやすくなります。

それぞれの指標の見方

さて、日々の運用の中で参照していく指標を整理する中で、これら3種類のコンバージョンでの違いを少し見ていきたいと思います。

最終コンバージョンとマイクロコンバージョンは、ともにコンバージョン数とコンバージョン率の変化を見ていく必要があります。とはいえ、コンバージョン率については、日々変化するほどのものでもないですし、すぐにアクションが取れる値でもないので、週や月ぐらいでの確認で良いでしょう。

ステップコンバージョンの場合は日々の確認には利用をしません。これらは、サイトの課題をさがす為に利用するものとなります。サイトのどこまで到達できてるかを確認するための指標として利用のが良いでしょう。

まとめ

ということでコンバージョンの種類を3つに分ける方法については少し触れてみました。ほとんどのツールにおいて、これらの設定は同じコンバージョンとして扱われます。

しかし、分析をする際にはこれらのコンバージョンの違いが意識できているだけで、ぐっと変わってくると思いますので、使ってみてください。

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