ライナーノーツという単語

ふとライナーノーツという単語を思い出して考えたことをつらつらと。

中学生、高校生の時は買った(買ってもらった)CDを一日に何度も聞きかえしてたなぁと。考えてみると、そのころ海外アーティストのまとまった情報なんて雑誌かライナーノーツぐらいしかなくて、ライナーノーツなんて何度も読み返しすぎて、その内容を暗記しちゃってたり。

今じゃ、ライナーノーツに書かれてた情報よりよっぽど詳しい情報を、Googleで一発検索なわけです。昔はライナーノーツ読みたさに輸入版じゃなくて倍くらいの値段の日本版を買ったりもしてたのに。

まぁ、そういうことでライナーノーツの価値はネットに書かれた情報が増えることで、相対的な価値が下がってしまった感じ。

音楽のほとんどもiTSで簡単にダウンロードが聴きたい時に聴きたい曲だけ出来るようになって、もうびっくりなわけですよ。

そういえば昔はラジオをエアチェックして、好きな曲がかかるとアーティスト名と曲名をメモしてCDを買ってたから、実はそのアルバムのあたり曲がその1曲だけで、結果、1曲3000円とかいう言葉もよく話してた。

そんなのも1曲から試聴をしながら買えるようになった今は関係ないんですよね。いや、変わったもんです。

そういえば良いのか悪いのか性能は別にしてGeniusって機能を最近はよく使いますね。手軽にアーティストやアルバムをまたいだ一緒聴くとよさそうなものをリストにしてくれたり。

昔は60分のカセットに入れるのに片面30分で、どういう順番組み合わせが最適化を考えて自分の好きな順番で聞けるようにしていたのが、今じゃ、時間を気にせずに、好きなだけ入れ替えられるわけですよ。これってやっぱりすごい。ただ、1つの音楽に費やす時間って利便性が高まったことで、短くなっているんですよね。

つまり、このエントリーで帰結するところは、昔を思い返して懐かしみつつ、コンテンツってものすごく「消費」という度合いが強くなったよね。って話です。

だからといって高く売れないわけではないんだけど、全体的に粒がそろってある程度のものが一列にならんだセグメントと、ものすごく高くても売れる少数ブランドコンテンツみたいなのがより際立つんだろうなぁとライナーノーツという単語から思ってみたりするわけですよ。